取材班：とても緻密な作業ですね。一日にどのくらいの長さを織ることができるんですか？

若林さん：この帯の場合は、一日に45cmほど織ります。帯の長さは5メートルくらいなので、10日ほどで織りあがります。仕事や休みの日でも用事があったりすると一日は織れないので実際の期間はもう少し長いです。

取材班：繊細さと忍耐強さが必要なんですね。織物作家として活動するようになったのはどういうきっかけがあったのですか？

若林さん：美大卒業後、手を動かすものづくりがしたいと思い、織物を始めました。

取材班：そうだったんですね。ものづくりをする際にどういうことにこだわっていますか？

若林さん：自分が納得できる作品作りを心がけています。素材を無駄にせず、端材も活用し、説明できる作品を作ることを大切にしています。また、織物に使う糸や染に使うものもなるべく自然に還る素材を使っています

取材班：ものづくりをしていく上で、新しい物を作り出すだけでなく、無駄を減らすというのも大切な示唆ですね。織物のデザインを考える時に大切にしている考えはありますか？

若林さん：少ない色や要素の中に豊かさを表現することを軸にしています。自分で生きてても思う感覚として、自然でもよく見たら色々なものがあって、土とかも全部が茶色ではないとか。単純にきれいなものというよりも、狭い場所に密な豊かさがあることを表現しています。あとは、素材感や色にもこだわりをもっています。

取材班：ありがとうございます。聞けば聞くほど、奥が深い世界ですね。織物の世界に触れられる貴重な体験ができました。さて、今回はじめてDiuの靴を履いていただきましたが、率直にいかがでしたか？

若林さん：見た目がすごくしっかりしているので、ジーパンとかに併せてもしっかりめに見えるなと思いました。靴の中もクッション性がしっかりあって履き心地がいいです。あとは、私は冬にはタイツの上からでも靴下を履くのですが、その時に甲の部分をベルトで調節できたのがよかったです。甲の部分をしっかりとホールドしてくれるのに、つま先は自由で指が動く感じで歩きやすかったです。

取材班：本日は本当にありがとうございました。

若林さん：こちらこそありがとうございました。

【若林さんが履いている靴】
本革 Ｔストラップシューズ ディウ Diu Cyprès(シプレ) 323D2636